社員の入社から退職までには、会社として行う様々な手続きがありますが、賃金台帳が必要なものも少なくありません。主なものとして次のような業務があります。

・労働保険の年度更新
・社会保険の算定基礎届、月額変更届、賞与支払い届
・労災保険、雇用保険の給付金請求
・雇用保険の離職票
・雇用保険の育児
・介護休業給付金賃金登録、６０歳賃金登録 ・助成金申請
・解雇予告手当の算出

給与計算には人事労務管理に関する諸手続きと関連することが多々あります。

例えば…

１.　社員に子供が産まれた場合

　【健康保険】
　　・出産育児一時金、出産手当金
　　・子供の健康保険証発行

　【就業規則】
　　・（家族手当をつける場合）賃金規定
　　・（お祝い金を出す場合）慶弔見舞金規程
　　・（育児休業をする場合）育児休業規程

　【給　与】
　　・家族手当の増額
　　・扶養家族増加による源泉所得税額変更

　【雇用保険】
　　・育児休業基本給付金の申請

２.　給与額が変動した場合

　【健康保険】【厚生年金】
　　・月額変更届

　【就業規則等】
　　・昇給に関する規定
　　・労働条件変更通知

　【給　与】
　　・社会保険新等級による保険料額控除
　　・残業単価、欠勤控除単価などの再計算

３.　社員が配置転換で引っ越した場合

　【厚生年金】
　　・被保険者住所変更届

　【就業規則】
　　・配置転換を行うことを明記した就業規則
　　・（住宅手当を支給する場合）賃金規定 　

　【給　与】
　　・通勤手当の変更、住宅手当の支給

給与計算は単に毎月の数字の計算だけにとどまるものではありません。 保険手続きや支給の根拠となる賃金規定などと密接に関連していますので、広く専門的な視点が必要です。
給与計算をアウトソーシングすると関連する事務手続きもスムーズに行うことができます。